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GRT(ザ・グラフ)とは?

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ザ・グラフは、ブロックチェーン上に記録された取引やスマートコントラクトのデータを整理し、アプリから取得しやすくするデータ基盤です。
開発者はブロックチェーンを最初のブロックから読み取り、独自のデータベースや検索機能を構築しなくても、必要な情報をAPI経由で取得できます。

ネイティブトークンのGRTは、データを処理する事業者のステーキング、インデクサーへの委任、サブグラフの評価、クエリ料金、ネットワーク報酬などに使用されます。
GRTは独自ブロックチェーンの送金手数料として使う通貨ではなく、分散型データネットワークの安全性と経済活動を支えるトークンです。

この記事では、ザ・グラフの仕組み、サブグラフ、ネットワーク参加者、GRTの用途、委任、対応ウォレット、メリット・デメリットについて解説します。

ザ・グラフとは?

ザ・グラフってどんな通貨?

ザ・グラフは、複数のブロックチェーンから必要なデータを抽出・整理し、アプリや分析ツールから検索できるようにする分散型データプロトコルです。

ブロックチェーンには取引履歴やスマートコントラクトの実行結果が記録されていますが、アプリが必要とする形式で整理されているわけではありません。
たとえば、特定の利用者が保有するNFT、分散型取引所の過去の交換量、レンディングサービスの担保状況などを取得するには、複数の取引やイベントを読み取って集計する必要があります。

ザ・グラフでは、開発者がサブグラフ(データ取得用の公開API)を作成し、取得するコントラクト、イベント、保存する項目、データの関係を定義します。
インデクサーが定義に沿ってブロックチェーンを読み取り、整理されたデータをGraphQL APIとして提供します。

ザ・グラフの運営体制と信頼性

ザ・グラフは、特定企業が単独でデータを収集し、すべての問い合わせへ回答する仕組みではありません。
独立したインデクサーがGRTをステーキングし、ブロックチェーンデータの処理とクエリへの応答を担当します。

The Graph Foundationは、エコシステム支援、助成、教育、プロトコルの普及などに関わっています。
また、Edge & NodeやStreamingFastなど複数の開発チームが、Graph Node、Substreams、支払い機能、開発ツールなどの改善へ参加しています。

プロトコルの変更は、改善提案、コミュニティでの議論、ガバナンス手続きを通じて進められます。
サブグラフの作成、インデクサーへの参加、GRTの委任なども、一定の条件を満たせば特定企業以外の利用者が行えます。

ただし、分散型のインデクサーがデータを処理することが、すべてのサブグラフやアプリの内容が正しいことを保証するわけではありません。
サブグラフの設計、参照するスマートコントラクト、価格計算、アプリ側の表示処理に誤りがあれば、不正確な情報が表示される可能性があります。

以下に、ザ・グラフ(GRT)の基本情報を一覧表でまとめました。

名前ザ・グラフ(The Graph)
単位GRT
最高発行枚数固定上限なし(初期供給量は100億GRT、年3%を目標とする新規発行あり)
使用開始日2020年12月17日(分散型ネットワークのメインネット公開)
作成者Yaniv Tal、Jannis Pohlmann、Brandon Ramirezら
コンセンサスアルゴリズム独自チェーンなし(プロトコルは主にArbitrum One上で稼働)
主な用途インデクサーのステーキング、委任、キュレーション、クエリ料金、ネットワーク報酬
スマートコントラクト対応対応(Ethereum版GRTはERC-20、主要なプロトコル機能はArbitrum One上で稼働)
チェーンの名称Ethereum、Arbitrum One
公式サイト The Graph公式サイト

ザ・グラフは独自のブロックチェーンを運営しているわけではありません。
GRTはEthereum上で発行されたトークンですが、現在のThe Graph Networkでは、ステーキング、委任、キュレーション、料金管理などの主要なプロトコル機能がArbitrum One上で稼働しています。

そのため、Ethereum上のGRTを保有しているだけでは、Arbitrum One上の委任やネットワーク操作へ直接使用できません。
利用するサービスに応じて、GRTが存在するネットワークを確認する必要があります。

EthereumとArbitrum Oneの関係については、L1・L2とは?ブロックチェーンのレイヤー構造で詳しく解説しています。

ザ・グラフの特徴

ザ・グラフってどんな特徴があるの?

ザ・グラフは、ブロックチェーンデータの抽出、整理、保存、検索を複数の参加者で分担しています。
ここでは、ザ・グラフを理解するうえで重要な仕組みを解説します。

ブロックチェーンデータを検索しやすい形式に整理する

ブロックチェーンのノードから取得できるデータは、ブロック、取引、イベント、コントラクトの状態などに分かれています。
アプリが必要とする情報を表示するには、これらのデータを読み取り、用途に合わせて整理しなければなりません。

ザ・グラフでは、インデクサーがブロックチェーンから対象データを抽出し、検索しやすいデータベースへ保存します。
開発者は、ブロックチェーンノードへ何度も問い合わせるのではなく、整理済みのデータをAPIから取得できます。

たとえば、ウォレットの取引履歴、DEXの出来高、NFTの所有者、DAOの投票結果などを、アプリが必要とする単位で取得できます。

サブグラフで取得するデータを定義する

サブグラフは、どのブロックチェーンやスマートコントラクトを監視し、どのイベントを保存するかを定義した公開APIです。

主に以下のファイルを使ってデータの取得方法を設定します。

構成要素主な役割設定する内容
subgraph.yaml取得対象を指定するネットワーク、コントラクト、イベント、開始ブロック
schema.graphql保存するデータ構造を決める利用者、取引、トークン、残高などの項目
mapping.ts取得したデータを変換するイベントから保存項目を作成・更新する処理

サブグラフで整理されたデータは、GraphQL(必要な項目を指定するAPI)を使って検索できます。
アプリは必要な項目だけを指定できるため、不要なデータまで毎回取得する必要がありません。

一方、サブグラフが監視していないコントラクトや項目は取得できません。
必要なデータが既存のサブグラフに含まれていない場合は、別のサブグラフを探すか、新しく作成する必要があります。

複数の参加者がデータ市場を構成する

The Graph Networkでは、データを処理する人、品質を評価する人、資金を委任する人、APIを作成する人が異なる役割を担当します。

主な参加者の違いは以下のとおりです。

参加者主な役割GRTとの関係
インデクサーデータを索引化し、クエリへ応答するGRTを自己ステーキングし、料金や報酬を受け取る
デリゲーターインデクサーへGRTを委任するインデクサーの報酬の一部を受け取る
キュレーター有用なサブグラフを評価する有望なサブグラフへGRTでシグナルを付ける
開発者サブグラフを作成・公開・利用するデータ利用料をGRTやクレジットカードなどで支払う

インデクサー(データを処理するノード)になるには、現在10万GRT以上を自己ステーキングする必要があります。
インデクサーは、設備、処理能力、料金設定、キュレーションシグナルなどを考慮して、担当するサブグラフを選びます。

Proof of Indexingで処理状況を証明する

インデクサーは、サブグラフを指定されたブロックまで正しく処理したことを示すProof of Indexing(索引処理を示す証明)を生成します。

証明には、対象のサブグラフ、処理したブロック、保存データの更新内容などが反映されます。
インデクサーは証明を提出することで、蓄積されたインデックス報酬を受け取れます。

不正確なデータを返した場合や、誤った証明を提出した場合は、異議申し立ての対象になります。
審査によって不正が認められると、インデクサーがステーキングしたGRTの一部が削減される可能性があります。

ただし、Proof of Indexingはサブグラフの設計内容そのものが適切であることを証明する仕組みではありません。
定義された処理を正しく実行したかを確認するものであり、計算式やデータ選定に誤りがあれば結果にも反映されます。

Substreamsで大量のデータを並行処理する

ザ・グラフでは、サブグラフに加えて、ブロックチェーンデータを高速に抽出・変換するSubstreams(並列型のデータ処理基盤)も提供しています。

Substreamsはデータ処理を複数の作業へ分割し、並行して実行できます。
大量の過去データを短時間で処理したり、必要な情報だけを抽出してデータベースや分析基盤へ送ったりする用途に向いています。

比較項目サブグラフSubstreams
主な用途アプリから検索する公開API大量データの抽出・変換・配信
利用方法GraphQLで検索するデータをストリームとして受け取る
保存先Graph Nodeのデータベース任意のデータベースや処理基盤
向いている場面アプリ画面、ダッシュボード、検索分析、リアルタイム処理、AI用データ

Substreamsで処理したデータをサブグラフへ渡し、高速な同期とGraphQLによる検索を組み合わせることも可能です。

Graph Horizonで複数のデータサービスに対応する

The Graph Networkは、2025年12月に公開されたGraph Horizon(複数サービス向け基盤)によって、サブグラフ専用の仕組みから、複数のデータサービスを扱える構造へ移行しました。

Horizonでは、ステーキング、料金支払い、データサービスの機能を分離しています。
新しいデータサービスは、共通のステーキングと支払い基盤を利用しながら、独自のデータ処理方法や料金体系を構築できます。

2026年8月時点の公式ドキュメントでは、サブグラフを提供するSubgraphServiceがHorizon上の主要なデータサービスとして案内されています。
今後はSubstreams、SQL型データベース、リアルタイム配信など、異なる形式のサービスを同じネットワーク上へ追加する計画です。

Horizonが稼働したことだけで、計画されているすべてのデータサービスがすでに本番提供されているわけではありません。
利用時には、各サービスのメインネット対応状況を個別に確認する必要があります。

GRTの発行と焼却を組み合わせている

GRTの初期供給量は100億枚で、インデクサーへの報酬を確保するため、年3%を目標とする新規発行が設定されています。

そのため、GRTにはビットコインのような固定された最高発行枚数がありません。
ネットワーク報酬として新しいGRTが発行される一方、クエリ料金の一部やキュレーション時の手数料などを焼却する仕組みがあります。

GRTの総供給量は、新規発行量と焼却量の差によって増減します。
ネットワーク利用が増えても、焼却量が新規発行量を下回れば総供給量は増加します。

GRTの価値を判断する際は、サブグラフの利用量だけでなく、インデクサーへの報酬、ステーキング量、焼却量、新しいデータサービスの需要も確認する必要があります。

他通貨との比較

ザ・グラフと他の通貨の違いについて教えて

この通貨の特徴をより深く理解するために、異なる通貨である ザ・グラフGRTレンダートークンRNDRチェーンリンクLINK と比較してみましょう。それぞれの将来性や価格変動の傾向、初心者への適性を5段階で評価しています。興味のある通貨があれば、各リンクから詳しい辞書ページもあわせてご覧ください。

※この比較表は、2026年時点での情報や市場状況をもとに、初心者の方にもわかりやすく評価したものです。実際の投資判断は、ご自身の目的やリスク許容度に応じて行ってください。

比較通貨GRTRNDRLINK
辞書リンク辞書へ→辞書へ→
主な用途データ検索レンダリングオラクル
ネットワーク内での役割インデクサー報酬支払・報酬報酬・担保
承認方式Ethereum PoSSolana PoSEthereum PoS
供給設計発行継続総量固定総量固定
将来性★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
価格変動性★★★★★★★★★★★★★★☆
初心者向け★★★☆☆★★★☆☆★★★☆☆

ザ・グラフの利用シーン

ザ・グラフってどんな場面で使われているの?

ザ・グラフは、一般利用者が検索サイトとして直接使うだけのサービスではありません。
多くの場合、ウォレット、分散型取引所、NFTマーケット、分析サービスなどの裏側でデータを提供します。

個人での利用シーン

個人はGRTを保有・送金するほか、インデクサーへの委任、サブグラフの検索、ブロックチェーンデータの分析などに参加できます。
ネットワーク操作を行う場合は、主にArbitrum One上のGRTとガス代用のETHが必要です。

インデクサーへGRTを委任する

GRT保有者は、自分でサーバーを運営しなくても、選んだインデクサーへGRTを委任できます。
委任されたGRTはインデクサーの処理能力を経済面から支え、条件に応じてインデックス報酬やクエリ料金の一部を受け取れます。

報酬率は固定ではなく、インデクサーが設定する報酬配分、委任総額、稼働状況、担当するサブグラフなどによって変化します。
また、委任を解除したGRTには28日間の待機期間があり、その間は送金や報酬の受け取りができません。

資産をすぐに売却できない期間に生じる価格変動リスクについては、ロックアップと流動性|価格暴落に備えるリスク管理で解説しています。

サブグラフを検索してデータを利用する

Graph Explorerでは、公開されているサブグラフを探し、取得できる項目、利用状況、キュレーションシグナル、対応するインデクサーなどを確認できます。

APIキーを作成すれば、既存のサブグラフへGraphQLクエリを送り、取引履歴、トークン残高、NFT、DeFiなどのデータを取得できます。
プログラミングに慣れていない場合でも、Graph Explorerの画面でサンプルクエリを試せます。

企業やプロジェクトでの利用シーン

企業や開発プロジェクトは、アプリ画面に表示するデータの取得、分析基盤、監視システム、AIエージェント向けのデータ提供などにザ・グラフを利用できます。

アプリやダッシュボードへデータを表示する

DeFiサービスでは、取引量、流動性、担保残高、金利、清算履歴などをサブグラフで整理し、アプリ画面へ表示できます。

NFTマーケットでは、所有者、移転履歴、販売価格、出品状況などを検索できます。
DAOでは、提案、投票数、参加者、実行結果などをダッシュボードへ反映できます。

プロジェクトごとに独自のインデックス基盤を構築する場合と比べて、データベース、同期処理、GraphQL APIの開発負担を抑えやすくなります。

分析・AI・リアルタイム処理のデータ基盤にする

大量のブロックチェーンデータを分析する場合は、Substreamsを使って必要な取引やイベントを抽出し、SQLデータベース、データウェアハウス、メッセージ配信基盤などへ送れます。

AIエージェントは、サブグラフやMCP対応ツールを通じて、スマートコントラクトの状態や市場データを取得できます。
2026年には、自然言語からサブグラフの開発や検索を補助するMCPサーバーとAI向けスキルの提供も進んでいます。

ただし、ザ・グラフが提供するのはデータの抽出・整理基盤です。
AIによる予測や判断の正しさ、分析モデルの品質、規制への適合まで保証するものではありません。

ザ・グラフの管理方法と対応ウォレット

ザ・グラフの管理はどうやってしたらいい?

GRTは、暗号資産取引所で管理する方法と、自分で秘密鍵を管理するウォレットへ送金する方法があります。

取引所で管理すると売買しやすい一方、The Graph Networkへの委任やキュレーションを利用できるとは限りません。
自分のウォレットへ送金するとネットワーク機能を利用しやすくなりますが、EthereumとArbitrum Oneの違いを自分で確認する必要があります。

GRTに対応した主なウォレット

以下は、GRTに対応している代表的なウォレットと、それぞれの特徴です。

ウォレット名種類主な特徴
MetaMaskブラウザ拡張・スマートフォンアプリEthereumとArbitrum One上のGRTを管理し、Graph Explorerへ接続できる
Rabby Walletブラウザ拡張・デスクトップ・スマートフォンネットワークや署名前の残高変化を確認しながらGRTを操作できる
Ledgerハードウェアウォレット秘密鍵を専用端末内で管理し、MetaMaskなどと接続してGRTを操作できる

GRTはEthereumとArbitrum Oneでコントラクトアドレスが異なります。
ウォレットへ追加するときは、ネットワークに対応した公式コントラクトアドレスを確認してください。

利用目的に応じたウォレットの利点

GRTを売買するだけであれば、対応する暗号資産取引所で管理する方法があります。
秘密鍵やネットワークを自分で管理する必要はありませんが、取引所の提供範囲を超えるネットワーク機能は利用できない場合があります。

インデクサーへの委任やキュレーションへ参加する場合は、MetaMaskやRabby Walletなど、Arbitrum Oneへ接続できるウォレットが必要です。
プロトコル操作では、Arbitrum One上のGRTに加えて、ガス代を支払うETHも用意します。

長期間動かさないGRTを自分で保管する場合は、Ledgerなどのハードウェアウォレットが候補になります。
対応するソフトウェアウォレットと接続すれば、秘密鍵を専用端末内に保ったまま委任などの取引へ署名できます。

売買用は取引所、ネットワーク参加用はソフトウェアウォレット、長期保管分はハードウェアウォレットというように、目的別に管理先を分ける方法もあります。

管理方法を選ぶ際は、ハードウォレットとソフトウォレットの安全性・使いやすさの違いも確認しておきましょう。

ウォレット利用時の注意点

GRTを自分で管理する場合は、ウォレットの入手先、送金ネットワーク、コントラクトアドレス、ガス代、署名内容を確認する必要があります。
特に注意したい点は以下のとおりです。

  • Ethereum版とArbitrum One版のGRTを混同しない
  • 取引所が対応するGRTの入出金ネットワークを確認する
  • 公式情報からGRTのコントラクトアドレスを確認する
  • Arbitrum Oneで操作する場合はガス代用のETHを残しておく
  • 委任先の報酬配分、稼働状況、委任上限を確認する

委任を解除したGRTは、28日間の待機期間が終了するまでウォレットへ戻りません。
急な売却や送金に使用する可能性があるGRTまで委任しないよう、保有目的を分ける必要があります。

Graph Horizonでは、以前存在した委任時の0.5%のプロトコル税は廃止されています。
ただし、委任や解除の取引ではArbitrum Oneのガス代が発生します。

また、SubgraphServiceではデリゲーターの委任分を削減する仕組みは現在有効化されていませんが、Horizonは将来的に委任分のスラッシングを導入できる設計です。
ガバナンスによって条件が変更される可能性があるため、利用時には最新ルールを確認しましょう。

ザ・グラフのメリット

ザ・グラフのメリットについて教えて

ザ・グラフには、ブロックチェーンデータの取得負担を抑えられることや、複数の参加者でデータ基盤を運営できることなどのメリットがあります。
主なメリットは以下のとおりです。

  • 独自のインデックス基盤を構築する負担を抑えられる
  • サブグラフを複数のアプリで再利用できる
  • 分散したインデクサーがデータを提供する
  • 複数のブロックチェーンとデータ処理方式に対応する
  • GRTによってデータ提供者と利用者を結び付けられる

独自のインデックス基盤を構築する負担を抑えられる

ブロックチェーンデータを自社で整理する場合は、対象チェーンのノード、データベース、同期処理、障害対応、APIなどを用意する必要があります。

ザ・グラフを利用すると、サブグラフの定義に沿ったデータ処理をインデクサーへ任せ、開発者はGraphQL APIから必要な情報を取得できます。

インフラ運用へ使う時間を減らし、アプリの画面、機能、利用者体験の開発へ集中しやすくなります。

サブグラフを複数のアプリで再利用できる

公開されたサブグラフは、作成者だけでなく、他の開発者も検索できます。

同じプロトコルの取引量、利用者、残高などを取得するたびに、各開発者が個別のデータ基盤を作る必要がありません。
既存のサブグラフを利用したり、標準化されたスキーマを複数のサービスで共有したりできます。

一方、既存サブグラフの設計が自分の用途に合わない場合は、必要な項目を追加したサブグラフを新たに作成できます。

分散したインデクサーがデータを提供する

The Graph Networkでは、複数の独立したインデクサーがノードを運営し、サブグラフを処理します。

特定企業のAPIだけに依存する場合と比べて、データ提供者を複数から選べるため、単一障害点の影響を抑えやすくなります。

ステーキング、報酬、異議申し立て、スラッシングを組み合わせることで、インデクサーが正確な処理を継続する経済的な動機を作っています。

複数のブロックチェーンとデータ処理方式に対応する

ザ・グラフの製品群は、Ethereum系だけでなく、異なる仕組みを持つ多数のブロックチェーンからデータを取得できます。

アプリ向けの検索にはサブグラフ、大量データの抽出や配信にはSubstreams、企業向けの分析基盤にはAmpというように、目的に応じて処理方式を選べます。

複数チェーンへ展開するサービスでも、同じエコシステム内のツールやデータ基盤を組み合わせやすい点がメリットです。

GRTによってデータ提供者と利用者を結び付けられる

GRTは、インデクサーのステーキング、デリゲーターの委任、キュレーターのシグナル、データ料金、報酬に使用されます。

データを処理する人、適切なデータを選ぶ人、ネットワークを利用する人が、同じトークンを通じて経済的に結び付きます。

データ利用が増えればクエリ料金の増加が期待できますが、利用量の増加がそのままGRT価格の上昇につながるとは限りません。
料金の支払い方法、新規発行、焼却、ステーキング需要なども価格に影響します。

ザ・グラフの注意点・リスク

ザ・グラフにも注意点やリスクってあるの?

ザ・グラフはデータ取得を効率化できますが、サブグラフの設計、インデクサー、接続先チェーン、GRTの供給など、複数の要素へ依存します。
主なデメリットは以下のとおりです。

  • 仕組みと参加者の役割が初心者には分かりにくい
  • サブグラフの設計によって取得できるデータが制限される
  • インデクサーや接続先ノードの状態に影響される
  • GRTには固定された発行上限がない
  • 委任報酬が変動し、解除まで待機期間がある

仕組みと参加者の役割が初心者には分かりにくい

ザ・グラフには、サブグラフ、インデクサー、デリゲーター、キュレーター、GraphQL、Proof of Indexingなど複数の仕組みがあります。

GRTを保有するだけの場合と、委任、キュレーション、インデクサー運営では、必要な知識、資金、リスクが異なります。

また、GRTはEthereumとArbitrum Oneに存在するため、ネットワークの違いを理解せずに送金すると、取引所へ反映されない可能性があります。

サブグラフの設計によって取得できるデータが制限される

サブグラフは、あらかじめ定義されたコントラクト、イベント、保存項目だけを処理します。

取得対象に含まれていない情報や、過去に追加されていなかった項目は、既存のAPIから取得できない場合があります。

スマートコントラクトの更新にサブグラフが対応していなければ、データが欠けたり、古い状態が表示されたりする可能性もあります。
利用者は、サブグラフの更新状況、同期状態、対象コントラクトを確認する必要があります。

インデクサーや接続先ノードの状態に影響される

インデクサーは、対象ブロックチェーンのノードやデータ配信基盤から情報を取得してサブグラフを処理します。

接続先ノードが停止した場合、ブロックチェーンが再編成された場合、インデクサーの設備に障害が発生した場合は、同期やクエリへの応答が遅れる可能性があります。

複数のインデクサーが存在していても、利用するサブグラフを処理しているインデクサーが少なければ、障害時の選択肢は限られます。

GRTには固定された発行上限がない

GRTはインデクサーへの報酬として継続的に新規発行されるため、総供給量に固定上限がありません。

手数料や税による焼却量が新規発行量を下回る場合、GRTの総供給量は増加します。
ネットワークの利用が拡大しても、GRT一枚当たりの希少性が必ず高まるとは限りません。

供給面を判断する際は、年3%の発行目標だけでなく、実際の発行量、焼却量、流通量、ステーキング量を確認する必要があります。

委任報酬が変動し、解除まで待機期間がある

デリゲーターが受け取る報酬は、選んだインデクサーの報酬配分、委任総額、担当サービス、稼働状況などによって変動します。

表示されている推定利回りが将来も継続するとは限らず、インデクサーが報酬配分を変更する可能性もあります。

また、委任を解除してからGRTが利用可能になるまで28日間かかります。
その間にGRT価格が変動しても、売却や別のインデクサーへの再委任をすぐに行うことはできません。

現在の状況と今後の展望

ザ・グラフの今と未来について教えて

2026年8月時点のザ・グラフは、サブグラフを中心とする分散型インデックス基盤から、複数のデータサービスを提供できるネットワークへ拡張しています。

2025年12月にはGraph Horizonがメインネットで稼働し、ステーキングと料金支払いを、個別のデータサービスから分離する構造へ移行しました。
既存の委任はSubgraphServiceへ移行され、デリゲーターは今後、インデクサーだけでなく、委任先となるデータサービスも選ぶ設計になっています。

公式発表では、2026年初頭までにThe Graphの製品群が累計1兆2,700億回以上のクエリを処理し、7万5,000以上のプロジェクトで利用されたとされています。
現在は60を超えるブロックチェーンのデータ取得に対応しています。

2026年の技術ロードマップでは、Substreams Data Service、Token APIの拡張、リキッドステーキング、Ampを利用したデータサービスなどが計画されています。

ただし、ロードマップに記載された時期は開発目標であり、すべての機能が予定どおり本番環境へ導入されることを保証するものではありません。
特に2026年第3四半期以降の項目は、公式ドキュメントやガバナンス提案で実際の提供状況を確認する必要があります。

データ利用方法も変化しており、2026年6月にはサブグラフやSubstreamsを自然言語から扱うMCPサーバーとAI向けスキルが案内されました。
同年7月には、APIキーを作成せず、Base上のUSDCでクエリごとに支払えるx402対応のサブグラフ接続方法も提供されています。

これにより、人間が操作するアプリだけでなく、AIエージェントが必要なデータを自動的に取得し、その都度料金を支払う用途も増える可能性があります。

一方、データサービスが増えるほど、インデクサーの設備要件、料金体系、報酬配分、利用者が選ぶべきサービスも複雑になります。
Horizon上の新しいサービスが実際の利用量を獲得し、その料金収入がインデクサーやデリゲーターへ継続的に還元されるかが重要です。

GRTの今後を判断する際は、市場価格だけでなく、クエリ数、対応チェーン、インデクサー数、委任量、料金収入、新規発行と焼却、Horizon上のデータサービスの利用状況を確認しましょう。

購入できる取引所

ザ・グラフってどこの取引所で購入できるの?
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